明石歩道橋事故、過失受け入れぬまま元副署長 強制起訴(産経新聞)

 11人が死亡する大惨事となった平成13年の明石歩道橋事故から8年9カ月。指定弁護士により強制起訴された明石署元副署長の榊和晄(かずあき)被告(63)は4度の不起訴の末、被告として法廷に立つことになった。関係者は「本人は申し訳ないという気持ちで懸命に取り組んだ。過失があったとは受け入れがたいだろう」と話した。

 神戸市須磨区の榊被告の自宅には、この日朝から報道陣がかけつけたが、扉は閉じられたまま。家人の女性がインターホン越しに「(榊被告は)いません」と答えるのみだった。

 19年に元署長が死亡後、事故にかかわった警察幹部として、遺族らが処分に最も関心を寄せた榊被告。昭和44年に県警に採用後、署の刑事課長などを経て平成7年に47歳で警視に昇任。12年3月に明石署副署長に就任し、約1年半後に事故が起きた。その後警察学校管理官や運転免許試験場長を務め、17年1月に定年前の57歳で辞職。現在は県内の量販店で働いている。

 榊被告を知る県警関係者は、「口数が多い方ではなく、黙々と仕事をするタイプ」と語る。仕事には厳しく、「決裁内容に不満があれば声を荒げることもあった」との一面も。別の関係者は「事故後は副署長の立場から、報道対応などに懸命に取り組んでいた姿が印象に残っている」といい、「本人はずっと遺族に『大変申し訳ない』との気持ちを抱いている。だが、過失があったとは受け入れ難いだろう」と話した。

 今月15日に指定弁護士から受けた事情聴取では、取り調べの録音・録画を「あなたのためにもなる」と打診されたが、「遠慮してほしい」とかたくなに拒否した。ある県警関係者は「事故は県警、市、警備会社すべてに責任がある」としたうえで、「副署長は指揮のトップではないし、役割は署長や現場の警察官とは違う」と指摘。「市民感覚から起訴すべきというのは受け入れざるを得ないが、本人も複雑な思いなのでは」と、榊被告の心情を推し量った。

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